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UIに関連した場・空間の理論

2016-06-22 (Wed) / カテゴリー:UI, UX

UXの派生の元の1つである、ユーザビリティについて、
国内有識者の方々でまとめられた
辞書的な書籍「ユーザビリティハンドブック」があります。

<ユーザビリティハンドブック>

そこでは、インタフェースの定義として、
「ユーザーと人工物が接している接面のことである。元来は人間とコンピュータ間の接面のことであったが、今日では、より広く、人間とコンピュータが複雑に入り組んだ場を指すようになってきている。」
と示され、
また、
「認知工学の影響を受けたユーザーインターフェースの概念は、初期には接面として捉える見方が主流だったが、認知心理学や認知科学の発展につれ、状況(situation)や文脈(context)といった人間や対象物を含む全体的な場における相互作用が重視されるようになった。」
と示されています。

※領野に拠って、
インターフェース/インタフェ-ス
ユーザー/ユーザ
等の表記が異なるため、文献検索時や論文等の表記時には注意が必要です。


ここで、場の議論が挙げられますが、
空間や場の議論は非常に多岐に渡る出自からの接続が考えられるため、
その読み説きを行い、UXの拡張的な理解を進めていく必要があると考えています。

認知心理学や認知科学を見ると、
「認知心理学ハンドブック」
「質的心理学ハンドブック」
等の書籍で、

建築系でも広く共有されている生態心理学のJJギブソンや、
そのギブソンとも初期に共同していたUXの始祖の一人で認知工学者のDノーマン、
(両者の考えには一部相違があるので、
建築の観点を考慮して、またの機会に詳述したいと思います。)
等の理論も紹介され、建築領野でよく扱われる、
人と環境の間の空間性について、幅広い文脈から議論が展開されています。


建築系では、
日本の文化文脈を伴った空間の理論としては、
槇さん、磯崎さん、原さん、らが主なトピックを挙げ、
その後派生的に共有されている状況に思います。


<原広司:空間<機能から様相へ>>
※文庫版も出ていますが、旧版にのみ「空間図式論」も収録。


各理論のルーツを辿ると、
海外からの引用のものや、国内異業種を参照したものなど、
非常に多岐に渡りますが、

デザイナーが理論を使用する場合、
多義的に受け止められる作品に伴う新規性が評価の対称になることから、
どうしても前例を省略した展開になることが多くなりやすいこともあろうため、
理論的な掘下げが困難な状況もあるかと思います。

弊社では、参考文献や、その更に深層のルーツも意識しつつ、
今日的なユーザーに対するデバイスを使用した実験の結果も加味することで、
現代的な領域横断的な射程を持った概念として、解釈・発案・開発を進めています。